ガス警報器
目に見えないガスを検知し警報を出力するセンサー
ガスの種類は可燃性/毒性/冷媒/溶剤に大別され検知方式も様々です。今回は生活に必要不可欠なガス類に限定し、ガス検知の仕組みをご説明します |
(ガス警報器をカンタン説明)
(特徴) |
一般家庭向けガス警報器 無いとヤバイぞ! |
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(詳細) |
半導体ガスセンサーの仕組み イラスト作ってみました |
(詳細) |
接触燃焼式センサーの仕組み いろんな意味でアツい! |
(詳細) |
電気化学式センサーの仕組み 表現が非常に難しい (~_~;) |
【ガス警報器の歴史】
1952年6月より一般家庭に販売されるようになったLPガス(可燃性ガス)は、急激な販売増加の一方で保安意識はまだまだ低く、また安全器具など技術もなかったため火事やガス事故も比例的に増加し社会問題となりました。 当時はメタンガス漏れをいち早く知らせる”石炭鉱山用ガス検知器”は存在しておりましたが、筐体は大きく高価であり一般家庭向けに不向きでした
しかし1963年、当時テレビやラジオなどに使用する可変抵抗器を製造する大阪のある工場で起きた報告から転機が訪れます。工場の製品出荷前検査中に抵抗器が偶然ガスがかかり、その影響で"炭素被膜抵抗値が桁外れに変化する"という現象が発見され、これを利用してガス警報器の小型化・低コスト化を果たすことになります
【ガス検知の種類と仕組み】
・半導体方式
酸素と結び解きやすい還元性ガス(水素/一酸化炭素/硫化水素など)を検知します
検知器に内蔵されている"酸化スズ"は表面の電子は常に酸素と結合しており電気が流れにくい状態です。そこに還元性ガスが充満すると、今度は酸化スズ表面の酸素がガスに反応し結合するため電気が流れやすい状態に変化します。回路に電気が流れた時点でガスを検知したという仕組みです
・接触燃焼式
可燃性ガス(LPガス/都市ガスなど)を検知します
可燃性ガスに対して反応する"検知片"とガスに反応しない"補償片"が内蔵されており、検知片は常にヒーターで熱せられた状態で待機します。可燃性ガスが充満すると検知片が燃焼し温度上昇(抵抗値も増加)し続けます。 一方、ガスに反応しない補償片は抵抗値が変化しないことから、検知片の抵抗値と補償片の抵抗値の差を読み取りガスを検知したという仕組みになります。また抵抗値の差を読み取る仕組みを応用してガス濃度レベルまで判別することが可能となります
・電気化学式
人体に有害な一酸化炭素ガスを検知します
センサーは貴金属触媒(水素イオン伝導体)中心に電極(検知極/対極)が挟み込むような形で出来ており通常は触媒表面が通電を妨げるため電極には電気は流れません。しかし空気中に有害な一酸化炭素が充満すると触媒表面の水素イオンが化学反応して二酸化炭素と水に変化します。 この化学反応時に触媒表面は電気の流れやすい状態に変化するため電極間に"電気の通り道"ができます。対極側から検知極に電気が流れるとガスを検知したという仕組みです
【関連項目①】警備制御装置とは
【関連項目②】アコースティックガラスセンサー
【関連項目③】金庫センサーとは
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