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同軸ケーブル

同軸ケーブルの構造イメージ

断面が同心円を何層も重ねた構造を持つケーブル

イギリス物理学者:オリヴァー・ヘヴィサイドが発明

(英):Coaxial Cable

【ケーブルの構造】

内部導体(芯線)を中心に外側を絶縁体・外部導体(シールド)・外部被覆の順に円状に取り巻く形をしたものを同軸構造といいます。同軸ケーブルは内部導体に電気信号を伝送すると同時に、外来から到達する電磁波を外部導体が遮断する役割を果たします

また電気信号の反射を抑える特定インピーダンスを施しており、ケーブルをどこで切っても同じ終端抵抗に設計されています。この利点から無線機/ネットワーク機器/放送機器/音響設備/電子測定器など様々な分野で広く使用されています


【規格と名称】

日本工業規格(JIS)で定める同軸ケーブル規定では使用される素材や用途、寸法など様々なコードが定められています。まず先に1:シールド内径、2:用途(通信用/映像用)、3:絶縁体の素材、4:シールド構成と外被素材の順にコードを決め、それに加え0:衛星放送対応、5:内部導体の形状(単線/より線)のコードを加えてケーブルの名称としています。 一般的にTVアンテナに使用される同軸ケーブルS-5C-FBを例に挙げると、ケーブルのコードは0:衛星放送対応=S、1:シールド内径=5(mm)、2:用途(映像用)=C、3:絶縁体素材(発報ポリエチレン)=F、4:シールド&外被構成(アルミ箔テープ付シールド/ビニール外被)=B、5:内部導体の形状(単線)=空白※記載しない という意味となりケーブルのサイズや素材・構造が分かるようになっています


【高周波と信号減衰】

高周波伝送の場合、周波数が高い(または伝送距離が長い)ほど損失する割合は大きくなることを信号減衰といいます。損失が一定以上超えた場合、本来の機能や性能を発揮することが出来ません。下記にテレビ放送電波を例に挙げてみます

・地上波(VHF/地デジ:90~7700MHz)

3C~7C(2V系)同軸ケーブルで対応できます。損失が大きい場合、更に大きなサイズのケーブルを使用して減衰を抑える必要があります

・衛星放送(BS/CS:1.3~2GHz)

2V系ケーブルでは損失が激しく使用不可。発泡ポリエチレン絶縁&2重シールドで耐ノイズ性を高めたFB系ケーブルを使用します。なお減衰が大きい場合、衛星放送用のS-FB系ケーブルを使います

・超高画質映像(4K/8K:2.6~3.2GHz)

周波数が非常に高いため使用できるケーブルは低損失/衛星放送用のS-FB系のみです。これらを考慮すると、テレビ放送用に使用する同軸ケーブルは伝送周波数帯の広いS-FB系を使用するほうが効率的です。ただし4K/8Kは新しい規格のため、ケーブル以外の周辺機器を再利用することができず対応品へ交換が必要です


【関連項目①】終端抵抗とは

【関連項目②】RCAとは

【関連項目③】PoCとは

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