【PoCの概要】

1本のケーブルに映像信号(Video)と電力(Power)を重畳するVP伝送技術はテレビ放送開始の時代から存在しており、特に同軸ケーブルを使った重畳伝送は信号損失が少なく高周波伝送が可能な利点から幅広く使用されます。 身近なものでテレビアンテナや家庭用ブースター/混合器や分波器などがあります。また防犯カメラも同じ技術が応用されており1本の同軸ケーブルで構築する様子からワンケーブルカメラ(またはVPカメラ)と呼ばれ、コンセント確保が難しい場所でも簡単に設置することが可能です

【電源重畳の仕組み】

受信装置と送信装置内にそれぞれPoCフィルター回路が搭載され、接続すると受信装置から直流電力を送り送信装置を作動させます。送信装置は起動後に生成した交流信号をフィルターを使い電源ラインへ混合(重畳)し伝送します。 重畳した電気は受信装置フィルターにより直流電力と交流映像信号に分ける仕組みです

【PoCの利点】

PoCは施工性の高さ以外にケーブル自体の耐ノイズ性、フィルター回路のノイズ遮断性を備えており信号損失を抑えながら長距離伝送を可能にします。 近年では映像/電力のほか制御信号を伝送するCoC(Control over Coax)や、FM周波数を利用した多重映像伝送技術(RF変調)なども誕生しており今後も更に重畳伝送技術は進むものと予想されます

【PoCの注意点】

標準規格で定められたPoE(Power over Ethernet)とは異なり各メーカー独自開発している傾向があります。 また伝送方式も定電圧/定電流方式の2つがあり直流電力値も異なる事情から他メーカー同士の接続は機材故障を招く恐れがあります

【関連項目①】同軸ケーブルとは

【関連項目②】PoEとは

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